Happiness arises, radiating in vibrant hues.

『幸せが生まれ、鮮やかな色合いで輝く』ことを願う場所

1プペ +2プぺ

オタク、ネットで悪い評判立ってるものほど観たくなったりしますよね。
それやってきました。
結論だけ書くと、西野のバイアス無く見れば楽しめます。
でも、たぶんそのバイアスはもう消せないと思うので、自身が余計なものを無くして作品を楽しめるかどうか試せる試験紙みたいなものになる作品です。

ピクサー映画好きならほぼほぼ楽しめる。
あと、これは自分がそう思ってる理由も判らないんですが、ワンピース好きな人もなんか楽しめる気してます。(ワンピ―ス最新刊楽しみな程度には好きです
これだけ書いたら、なんかオタクが楽しむの難しそうな気してきました。
とりあえず雑な感想書いていきます。

公式も何も見てないけど、言いたいんだろうなと感じたメッセージは下記です。
・異端であるからなんなんだ
・やってみないとわからないじゃないか
・息苦しい世の中をぶち壊せ
・夢を馬鹿にするな

特に異端云々については「異端審問官」という、もうドストレートなものが組織で出てくるので、特に意識というかわかりやすくしてると思います。人によってはもう、この設定だけでギブアップでしょうね。

周囲から見るとただ妄言を語る父親というキャラだったり、ゴミ人間を排除しようとする公的機関だったり、たぶん物語の装置的なものはどっかで見たことあるものがほとんどです。マジョリティvs異端者みたいなやつ。
正直ピクサー作品がどうしても苦手であまり見てないのですが、大体のピクサー作品を日本のアニメテイストにしたものがプペルだと思います。
ちょっと変わっていて、周囲から後ろ指差される系の主人公が、マジョリティ側の人間と戦ったり、せっかくできた友達に裏切られて凹んでたら、それは自分の勘違いだったりして、最後は自分の信念を貫き通して世界はなんかよくなりました。めでたしめでたし。みたいな感じのやつ。正直プペルはまんまこれだと思います。

(こう考えるとプペルも映画の冒頭に募集した家族写真流したりしてもおかしくない系作品だと思うのですが、ホントにそれ無くてよかった。あれは本当にメンタル持ってかれる日本映画の悪習だと思う)

ルビッチ(メインの男の子)の父親に西野思想を語らせ、そしてルビッチにそれを実践させる。もちろん夢や希望には、それを叶える/信じることが出来なかった存在も必要になるので、そういったキャラを周りにおく。
あとはやっぱ、同じように夢を追いかける存在も必要なので周りに置いて、いざという時に協力してもらう。というようにバラバラと解体していくと見えてくるのが、たぶんこの作品のメッセージであり、たぶん西野が好きな方が受け取ることでパワーをもらえるものなんでしょうか。正直描かれてるものは嫌いじゃないんですよね……。先に書いたようによい作品だと感じましたし。

ただ、ネットで話題になり過ぎているように作品とまったく関係ないところがね……。
この作品を見ると「なんでお前がこの作品を書いたんだよ。おかげで純粋に楽しめないだろうが」という理不尽かつあまり無い怒りのようなものを抱けるかもしれません。
というかちょっと思ってます。

作品自体はすごく丁寧に作られてます。
言うまでもなく映像もよいし、伏線まではいかないけど、そういった要素はちゃんと回収してくれるし。挿入歌オンリータイムというMVが2回くらい流れたのはちょっとマイナスだけど。
頭使いたくないけど、ギャグ系観る気分じゃないときに観る作品としては良い気がします。正直観ていて予想外なことはほぼ起こらないです。個人的には1回あったけど。
その点では王道アニメ映画とも言えるかもしれない


あとオタク映画にも導入して欲しいのが一つだけあって、この作品上映中にアプリを使うことで、副音声で西野の解説聴きながら映画観られるらしいんですよね。
さすがにそこまでして観たいわけでは無いので体験はしないんですが、これは是非オタク映画にも導入して欲しい。
大画面で映像見ながらコメンタリー聞けるとか最高じゃないですか……?

 

ここまで読んでプペル観る人は、たぶん別にこれ読まなくてもいつかは観る人だと思うんですが、よかったら観てみてください。
もしかしたら、今までとはまた違った方向で西野へ怒りを抱けるかもしれません。

-追記-
アマプラで無料配信始まってたので、観てみましたが2回観るにはやっぱ眠くなる感じですね。改めて見るとテンポ悪い箇所がそこそこある。特に後半見せ場と思われる父親の語りをベースに絵が進んでいくシーンが強烈に眠かったです。

映画館で観る + 初めて観るという衝撃のおかげで評価よくなってたのかもしれないです。あと、思った以上に父親が思想語るだけのキャラだということがわかって笑いました。