Happiness arises, radiating in vibrant hues.

『幸せが生まれ、鮮やかな色合いで輝く』ことを願う場所

万物流転とどまることなし

先日某建物の閉館と併せ、とある映画館が閉鎖しました。たまたまTLに現地の画像が流れてきて建物の閉館を知った時には、もう閉館当日であり、行くことは叶いませんでした(知ってても行くかはちょっと微妙なところなんですが)

生まれてもうそこそこの時が流れているということは、当たり前のように昔行っていた建物が壊され、空き地には建物が建ち、自分の過去が何かに変わっていくという経験は何度もしているんですが、今回の映画館はちょっと違いました。

この映画館は、恐らく私が初めて映画を観た映画館なんですよね……。もちろん小さい頃の記憶なんて曖昧なものなので、違う確率もあるんですが、兄の見解を含めると結構合っていそうです。当時の私の家の周りには映画館がそこしかないこと、そんなに家族で映画を観に行くということをする家でもなかったことを考えると、わざわざ遠出してまで映画を観ることはしないでしょうし、きっと近場で済ませると考えると、その映画館が最初の映画館になるのは考えられる点です。

特撮オタには負けるけど、私が好きと言える平成ガメラシリーズや平成ゴジラのVSシリーズは全てこの映画館で観たものです。言ってみれば、私が特撮怪獣を好きになったきっかけの場所でもあるんですよね。その他、兄と2人で初めて映画を観に行ったのもここだったし、先のように家族と初めて映画を観たのも、きっとここでした。

今まで経験した『なくなった場所』との違い。それは『生まれて初めて』という絶対的な唯一無二性だと思います。これが加わるだけで、本当にしんみりしてしまいました。私が中学生になるころには近くにシネコンができたため、そちらにしか行っておらず「もう数十年近く行っていないのに、何をしんみりしてるんだ。」というものは、やっぱりあるんですが、それでもやっぱり寂しさのようなものがあります。

初めての映画という大切な思い出を作ってくれてありがとうございました。