Happiness arises, radiating in vibrant hues.

『幸せが生まれ、鮮やかな色合いで輝く』ことを願う場所

『赤ちゃんほしいな~今日からはじまる妊活えっち~』がいちゃらぶ系作品でも名作に入りそうな出来という話

 

開幕早々精子の数が少なく運動量も少ないということが判明するえろげの主人公って見たことありますか? 私はなかったです。

 

主人公40歳超え、ヒロインである『つくみ』は19歳と年齢だけ見たらどう考えても凌辱ゲー一本道なんですが、一切そんな流れなく最後までいちゃいちゃして終わりました。
そもそも『赤ちゃんほしいな~今日からはじまる妊活えっち~』という名前で凌辱展開入ったら誰が得するんだ。俺得という人はお前の日常が何者かに侵略どころか征服されきっている。

40歳という年齢。夫が原因により子供ができない。設定が社会過ぎる。
19歳の妻。幼いころから主人公が好きで高校卒業式の日に勢いでプロポーズ。
『あ、えろげだ!』となるので、ある意味バランス取れてるんですかね。
これで妻35歳とかだったら社会過ぎてつらいというか、誰がそんなに現実を想起させらえれるようなものをプレイしたいんだ。やめてくれ。となる。

冒頭から奥さんであるつくみさんが妊活のために色々調べて頑張ってくれるんですが、主人公のモノを見てしまうだけで意識を無くすところからのスタートです。
『恥ずかしがり屋で初めてからずっと、セックスするときは毛布で顔を隠してしまうから、この時初めて間近に見たため』らしいです。
初めてのセックスでバキュームフェラをするえろげヒロインの皆さま、こういう方もいるんですよ。世界は広いですね。

こういう性知識に乏しいヒロインが、いざそういう知識を得るスピードってすごいですよね。スポンジが水を吸収どころか、まるで高分子吸収材のよう。そして知識を得たら即実行。たぶん芸術系の道進んだら成功するんじゃないでしょうか。『悩む前に手を動かせ!』が大事なイメージあるので。

でもあんなに性知識なかった子が急になんでもかんでも取り入れて実行してしまうので、主人公はつくみは無理をしているんじゃないか?と心配になってしまいます。
そして日々妊活のために頑張っているつくみを労うために、お祭りへ連れ出すとつくみの方から人気のない場所へ連れ込みセックスが始まります。祭りと言えば人気のないところへの連れ込みセックスですもんね。知ってる知ってる。
人気のないところでセックスをしていると「オレらも混ぜてくださーい!!」と語る若者たちが現れます。ただ、この作品は凌辱ゲーではないので混ざれません。若者、出る作品間違えたな。若者たちは結局気のせいだったと納得してその場を去りますが、つくみさんは血の気の失せた顔をして震えています。「ふふっ♪行っちゃったね♪じゃあ……。またしよっか?♪」とはなりませんでした。主人公もやっぱりつくみは無理をしていると確信をし、セックスを切り上げ自宅へ連れ帰ります。

そして自宅へ着き「自分一人で悩まないでほしい。子供ができないのは夫婦二人の問題なのだから。これからは私たちのペースで頑張ろう」と諭します。そしてセックス。頑張らない。無理をしないという恐らく妊活開始後初めてのセックスです。普通にこのセックスで子供出来て終わるのかと思ったら、そんなことなくできませんした。精子の数が少なく運動量も少ない主人公を舐めてはいけない。

その後も何度もセックスをしますが一向に子供はできません。そして酔っぱらった父親から電話が。「早く孫の顔が見たい。母さんも俺も棺桶に片足に突っ込んでるんだからな?」とのこと。現実を持ち込んじゃいけない。やめてくれ。
私よりも年齢が上、更に精子の数が少なく運動量も少ない。そんな主人公がこんなことを言われたらどうなるでしょう。そりゃ焦りますよね。そんな焦りもつくみには見破られてしまいます。


「10年以上、ずぅっと片思いし続けた女の子は……章介さんが思ってるより、すごいんですよ……?」

だそうです。か~わ~いい~~~~~。
そして逆につくみから「焦らないでください」と諭されてしまいます。めっちゃいい子。その後初日の出を見に行きませんか?とつくみに誘われます。来年こそは赤ちゃんができますようにって神様にお願いしに行くとのこと。オタクならわかりますね。そろそろ物語が終わります。

初日の出を見に二人は近くにある山の中で一番高い山向かいます。山には雪が積もっているらしいですが、装備とか大丈夫なんでしょうか。そんな雪が積もるような山に行く人も早々いないため、山の上は穴場らしく二人以外誰もいません。
そしてつくみがセックスをしようと言い始めます。雪山セックスって遭難してなくてもいいらしい。遭難雪山セックスは大体山小屋の中だと思いますが、二人は野外でそのままセックスです。さすがに主人公もついていけなかったたため、なんでこんなことを?と聞くと

「色々調べたら、ご来光を浴びながらエッチすると、縁起がいいって出てきて……」

ご来光を、浴びながら、エッチをすると、縁起が、いい。
それを信じるこの子の頭が心配になります。いや、違う。それだけ子供を作るのに真剣で藁にも縋る……。ダメだ。さっき焦らないでいいと言ってたし、やっぱこの子の頭がダメなだけだ。
それを聞いた主人公

【その言葉に、脳裏をよぎるものがある。ご来光ファック――私が若かった頃、エロ本に投稿する素人写真企画として流行っていたものだ。】
脳裏よぎっちゃうんだ……。ググったけど1件しか出てこなかったよ。その言葉……。
そしてつくみは続けます。

「章介さんなら知ってて好きかなって思って……。あ、あの……違いましたか……?」

ご来光ファックが好きかと思った。これ侮辱な気もするんですが、主人公の反応が

「い、いや……違うとは、言わないが」

なので深く考えるのはやめよう。ご来光ファックは実在する。あとで、ご来光ファック自体をしたいと思ったことはないと語っているけど、もうそんなのが存在するだけで私の負けだ。

ご来光ファック、晴れていて雲に隠れない場所を予想しなければならない、かつ、人気が無い場所に行かないといけないという、めちゃハードル高いセックスと考えると高尚なものなのかもしれない。

そして、二人はご来光ファックを始めます。


「つくみ、あの太陽と競争しようか」


と青春ドラマみたいなセリフ吐いたり、理想は縁起を担ぐためにも太陽が昇るのと同時に膣内射精ということが判明したり、主人公が


「神様! ください! 私たちに! 赤ちゃんを! 愛する妻との間に子宝を! お願いします!」


と恥など捨てて昇る太陽に、いやさらにそのさらに先にまで届けとばかりに大きな声で懇願したり、


「出してもらってる途中で、昇るなんて……。きっと……これで、神様も聞き届けてくれますよね……?」


と神様が聞いたらキレるんじゃないかという言葉が出たりしますが、ご来光ファックやってるんだよ? もう、何もかも些細なことだよ。そして神様は慈愛に満ちているので子供ができます。おめでとう。

子供ができない? そんな時はご来光ファック。

絶対忘れてはいけないよ。えろげで得た大切な知識なんだから。


以下追記
名作に入りそうとか書いておきながら何がよかったのかまったく書いていなかった。

以下3点です。

・めちゃえろい(シーン数17回あるけどシチュ豊富でマンネリ感がない)
・プレイしてて楽しい(凌辱ゲーは別だけど、やるなら使えて楽しい作品がいいよね)
・声優さんの演技かわいい(個人的な好みだけどすごい声好きでした)

ロープライスなのでハードルがフルプライスとかミドルプライスよりも低くなってるのは確実にあるんだけど、満足度が高い作品でした。
ご来光ファックみたいな、えろげ特有とも言える頭悪いセックス(褒めてる)見るとやっぱりえろげやめられないな……となります。

フルプライスの難解な長いシナリオの作品をプレイしていると、どうしてもプレイ間隔が空いてしまって、シナリオを忘れてしまうという悲しい事態が起きがちであろう社会人オタクにとって、短くてもえろげらしさがある作品をプレイできるのって、やっぱありがたい。

以上、積みゲのことを考えるたびに全部崩せる日が来ない気が物凄いしていて、「よし!考えないようにしよう!」となるオタクの感想でした。